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HOME >すこやか通信 > 日本薬剤師会学術大会で発表しました。

第42回日本薬剤師会学術大会in滋賀で発表 すこやか薬局

2009年10月11日・12日

第42回日本薬剤師会学術大会in滋賀
薬剤師新時代の鼓動〜マザーレイクからの発信〜

すこやか薬局より、1演題発表いたしました。
症例数は少ないが、病院の薬事委員会と連携するなど、保険薬局としてユニークな取り組みだ。第2報を期待しています。などのご意見をたくさんいただきました。ありがとうございました。
以下、抄録です。


保険薬局で試みた薬効評価
〜カンデサルタンとバルサルタンの降圧効果の比較〜



千葉県民主医療機関連合会 千葉保健共同企画 すこやか薬局


【はじめに】
20091月現在、ARB6種類存在する。医療機関では、採用薬剤が増える一方で、その整理が必要となっている。

 【目的】
すこやか薬局が、おもに処方箋を受け付けている、船橋二和病院付属ふたわ診療所で、200712月に、ロサルタン(以下LOS)、カンデサルタン(以下CAN)に加え、新たにバルサルタン(以下VAL)が試用採用となったことにあわせて、病院薬事委員会と連携し、保険薬局で薬効評価、特にVALCANの降圧効果の比較を試みた。

 【対象・期間】
2008
年1月1日から331日までに、ふたわ診療所から、VALが処方された患者29例。

 【方法】
VAL投与開始時とおよそ3ヵ月後の血圧値、VALの用量、併用薬剤の種類・用量、副作用、コンプライアンスを中心に、電子薬歴を用いてレトロスペクティブに調査した。

結果】
対象となった患者29例のうち、血圧値の記録のなかった3例を除外し、26例を今回の評価対象とした。
VALの使用方法としては、CANからの変更13例が最も多く、変更に際しての用量は、等力価(VAL80mg=CAN8mg=LOS50mg)であった。
VAL投与前後での血圧の変化は、全例では、収縮期血圧で-14.6、拡張期血圧で-10.4であった。
CANから変更された13例については、収縮期血圧で-16.9、拡張期血圧で-7.8であった。
そのうち、純粋に降圧効果が比較できる、VAL、併用薬ともに調査期間中用量の変更のなかった9例では、収縮期血圧で-18.3、拡張期血圧で-11.0であった。コンプライアンス、安全性に問題はなかった。


 【まとめと考察】

保険薬局での薬効評価は患者からの聞き取りが中心で、客観性に欠けると予想されたが、実際は患者の意識も高く、ほとんどの患者で、自動血圧計のプリントや、検査データのコピーなどを持参し、正確な調査が可能であった。

電子薬歴システムLive DBは、薬剤ごとに服薬指導ナビを独自に設定することが可能で、もれなく項目を調査することが可能であった。

今回の調査では、バルサルタンは、血圧コントロールが不十分な患者に対して、追加ではなく、他のARBなどからの等力価換算での変更であったにもかかわらず、最高血圧、最低血圧ともに10以上低下させ、用量を増やさずにコントロールがつく症例が多かった。

なかでも、カンデサルタンと純粋に降圧効果の比較となる、バルサルタン投与前後で、バルサルタン、併用薬ともに変更のなかった9例の評価でも、収縮期血圧で18.3、拡張期血圧で11.0低下させていることは、降圧効果で、バルサルタン>カンデサルタンであることが示された。これは、バルサルタンの降圧作用はロサルタンやカンデサルタンよりもやや強いという他の臨床報告と同じ結果となった。

副作用は今回の調査期間中には認められなかった。

この結果を処方元である医師に伝えたところ、降圧作用は、他のARBと比較して、強い印象がる。今回の調査でも、症例数は少ないが、それが確認できた。今回の結果を踏まえ、ディオバンをARBの中では第一選択としたいとの回答があった。また、船橋二和病院薬事委員会に結果を報告した。

薬事委員会では、ARBは適応症が各々異なり、統一することは難しいが、高血圧症に関しては、今後はディオバンを第一選択として推奨することとなった。

今回の保険薬局で試みた薬効評価が、病院の採用医薬品の整理に微力ではあるが貢献できたことは、大きな成果であったと考える。今後も病院薬事委員会と連携し、保険薬局でできる薬効評価に引き続き取り組んでいきたい。

Keyword】バルサルタン、カンデサルタン、降圧効果、保険薬局、薬事委員会


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