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Diニュース
2004年上期副作用モニターまとめ
千葉民医連薬剤師部会 DI委員会 2006.5

2004年4月〜2004年9月の間にDl委員会で報告された副作用について集計しました。

【今期の集約状況】
院所別報告数。今期は全8施設から136症例の報告がありました。

グラフ

【添付文書に記載のない副作用】
添付文書に記載のない副作用は16件(13薬剤)報告されました。

表

(注1)頻尿の作用機序としてメーカーに問い合わせたところ、デパケン細粒は排尿反射に対する中枢性抑制と、バレリンシロップは視床下部にある排尿調節機構の変調が考えられるとのこと。
(注2)メーカーに問い合わせたところ、呼吸器系の副作用報告は3件あり、いずれも作用機序は不明とのこと。
(注3)倦怠感もあるが、CPK値と尿中ミオグロビン値が不明のため、横紋筋融解症とは確定できない。
(注4)メーカーに問い合わせたところ、知覚障害として報告あり。
(注5)先発メーカーに問い合わせたところ、発疹としてカウントされている。
(注6)メーカー資料の使用成績調査では、7例(0.09%)と記載あり。
(注7)米国において0.5%の頻度で報告あり。
(注8)同一の人に再投与され2件となった。メーカーに確認したところ、報告1例あり。

【薬剤別の特徴】

表

循環器用剤の報告数が51件と最も多く、次いで代謝性医薬品20件、抗生剤・化学療法剤19件、中枢神経系用剤16件、消化器管用剤12件、と報告されています。循環器官用剤の中で多く報告されたのはレニベーゼ12件、アムロジン5件でした。

毎回アラセプルが一番多かったのですが、今回は減っています。

【副作用報告が多かった薬剤】

表

【スタチン製剤の特徴と注意点】

スタチン製剤は、高脂血症の治療薬の一つです。今回の副作用報告の中で、リピトールの副作用は2件、メバロチン及びプラバチンの副作用は9件、計11件の報告がありました。スタチン製剤の中で最も重い副作用である横紋筋融解症の報告は無かったものの副作用に気づいて中止し他剤に切り替えた症例報告、又検査値異常の報告等が寄せられました。
横紋筋融解症は重大な副作用ですが同時にきわめて稀な副作用です。スタチンによるコレステロール低下のべネフィットを最大限に生かすために注意深い観察による早期発見をこころがけたいものです。一般的な薬剤とその特徴、相互作用、検査値の注意点などをまとめてみました。

表

【相互作用を起こしやすい薬剤】

横紋筋融解症を引き起こす可能性のある薬剤の例

(1)スタチン系+フィブラート系(リポバス+ベザトールSR)で、横紋筋融解症による腎不全が引き起こされた例がありました。腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に対して両剤の併用は原則禁忌※。筋障害をきたし易い薬剤を併用することで相加的に副作用のリスクが高まると考えられます。

※原則禁忌とは、投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること。

(2)スタチンの代謝を阻害する薬剤との併用でも横紋筋融解症が現れやすいと報告されています。例として、イトリゾール+リポバス。両剤は併用注意。

(3)その他マクロライド系抗生物質、シクロスポリン等の免疫抑制剤、アゾール系抗菌剤など一部のスタチンの代謝を阻害する薬剤との併用でも横紋筋融解症が現れやすいです。
例として、エリスロシン+リポバス、サンディミュン+リポバス。

以上の薬物相互作用は、いずれも腎機能障害を有する患者で起こりやすいとされています。さらに高齢者(特に女性)、甲状腺機能低下症の患者、遺伝的な筋障害又は家族歴のある患者などがスタチンを服用した場合、筋障害を生じ易いことが知られています。
これらの薬剤のほとんどはスタチン製剤の添付文書の相互作用欄に記載されていますが、必ずしも最新のエビデンスが反映されているわけではありません。
ちなみに、米国ではグレープフルーツジュース等は、通常の併用注意より重いWarning(警告)となっています。しかし、日本人は1日1Lを超えて摂取することはほとんどないと思われるので注意する程度でよいと考えられます。

〜多剤併用の高齢者、腎障害の患者は要注意〜

横紋筋融解症予防の為の3つのポイント(メーカーよりの参考値)

■判断
全身の筋肉痛が有る事。(例えば右腕だけはダメ)
脱力感が有る事。(力が入らず荷物が持てない等)
運動、打ち身、脱水などの薬剤以外の要因を除外する事。

■CPKの測定
スタチン製剤による横紋筋融解症は投与開始から3ヶ月以内に現れやすい。

基準値
男 57〜197IU/L
女 32〜180 IU/L

筋肉症状を伴う場合CPK値約600IU/L以上で薬剤中止
筋肉症状を伴わない場合CPK値1000IU/Lで薬剤中止

■ミオグロビンの測定
血中ミオグロビン80ng/mL以上でスタチン製剤中止
尿中ミオグロビン20ng/mL以上でスタチン製剤中止

患者さんには、手足がしびれる、力が入らない、筋肉がこわばる、つる、痛む等の自覚症状や、尿が赤や褐色になることはないかなど尋ねる様にする。

出典
日経ドラッグインフォメーション
ポケット医薬品集
リバロのパンフレット「慶磨義塾大学 中谷先生」

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